地震力 建築物の設計用一次固有周期 T とは

昭55建告第1793号 第2

  • 建築物の設計用一次固有周期 T は、告示に規定の式により算出します。
  • また、同告示のただし書の規定を適用し、特別な調査または研究に基づいて、固有値解析によって設計用一次固有周期Tを計算することができます。
  • 固有周期は、鉄筋コンクリート造などの堅い建築物は短く(小さく)なり、木造や鉄骨造などの柔らかい建築物は長く(大きく)なります。​

建築物の設計用一次固有周期 T

T=h(0.02+0.01α)

  • ​h:建築物の高さ
  • α:当該建築物のうち 柱およびはりの大部分が木造または鉄骨造である階(地階を除く。)の高さの合計のhに対する比

​建築物の高さ h

  • 建築物の高さ hは、当該建築物の振動性情を十分に考慮して、計画上の建築物の高さとは別に、振動上有効な高さを用いる必要があります。

計算例(Tおよびα の数値の計算)

Tおよびαの値は、以下の例の場合、次のように計算します。

​【例1】木造または鉄骨造の建築物

・建築物の高さh=9.0m

・木造(鉄骨造)部分の高さh’=9.0m

・α=h’/h=9.0/9.0=1.00

​・T=9.0×(0.02+0.01×1.00)=9.0×0.03 =0.27

​【例2】木造または鉄骨造と鉄筋コンクリート造の混構造建築物

・建築物の高さh=9.0m

・木造(鉄骨造)部分の高さh’ =6.0m

・α =h’/h =6.0/9.0 ≒ 0.67

​・T=9.0×(0.02+0.01×0.67)=9.0×0.0267 ≒0.24

​【例3】木造または鉄骨造と鉄筋コンクリート造の混構造建築物

・建築物の高さh=9.0m

・木造(鉄骨造)部分の高さh’ =3.0m

・α =h’/h =3.0/9.0 ≒ 0.33

​・T=9.0×(0.02+0.01×0.33)=9.0×0.0233 ≒0.21

​【例4】鉄筋コンクリート造の建築物

・木造(鉄骨造)の階がないので α =0

​・T=9.0×(0.02+0.01×0)=9.0×0.02 =0.18