ルート2 許容応力度等計算とは
2022.06.02
許容応力度等計算とは
(令第82条の6)
- ルート2の構造計算は、建築基準法施行令 第82条の6に、「許容応力度等計算」として規定されています。
- 許容応力度等計算として、主に次の①~⑦検討が必要です。(令第82条の6)
①許容応力度計算
(令第82条の6 第一号【令第82条 第一号~第三号】)
- 長期及び短期の各応力度が、長期に生ずる力又は短期に生ずる力に対する各許容応力度を超えないことを確かめること。
②使用上の支障
(令第82条の6 第一号【令第82条 第四号】)
- 構造耐力上主要な部分である構造部材の変形又は振動によって建築物の使用上の支障が起こらないことを確かめること。
③層間変形角
(令第82条の6 第一号【令第82条の2】)
- 地震力によって各階に生ずる水平方向の層間変位の当該高さに対する割合が1/200以内であることを確かめること。
④屋根ふき材等
(令第82条の6 第一号【令第82条の4】)
- 屋根ふき材等について、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって、風圧に対して構造耐力上安全であることを確かめること。
⑤剛性率
(令第82条の6 第二号 イ)
- 地上部分の各階の剛性率が、それぞれ6/10以上であることを確かめること。
⑥偏心率
(令第82条の6 第二号 ロ)
- 地上部分の各階の偏心率が、それぞれ15/100を超えないことを確かめること。
⑦地震に対し安全であることを確かめるために、必要な基準への適合
(令第82条の6 第三号)
- 地震に対し安全であることを確かめるために、必要な基準に適合していることを確かめます。
- 基準の具体的な内容は、昭55建告第1791号 第1~第3 に規定されています。
木造建築物等に関する基準
(昭55建告第1791号 第1)
- 木造ルート2の構造計算で、必要な検討内容は次のとおりです。
- 水平力を負担する筋かいの水平力分担率に応じて、地震時の応力を割増しして許容応力度計算を行うこと。
- 水平力を負担する筋かいの端部・接合部・耐力壁の接合部、柱および梁の仕口部、および、柱および梁の継手部は、十分な強度を確保すること。
- 地上部分の塔状比が4を超えないこと。
S造建築物等に関する基準
(昭55建告第1791号 第2)
- S造ルート2の設計の考え方は、高さ方向の剛性の変化や偏心を小さくし、一定以上の強度・剛性・靭性を確保することによって大地震時の安全性を確保しようとするものです。
- S造ルート2の構造計算で、必要な検討内容は次のとおりです。
- 水平力を負担する筋かい(地階を除く)の水平力分担率に応じて、地震時の応力を割増しして許容応力度計算を行うこと。
- 水平力を負担する筋かいの端部および接合部を、保有水平耐力接合とすること。
- 冷間形成角形鋼管(t≧6㎜)を柱に用いた場合、はり崩壊(全体崩壊)メカニズムが確実になるように、耐力比等について、規定の検討を行うこと。
- 最上階の柱頭部及び 1 階の柱脚部を除く全ての接合部については、柱の曲げ耐力の和が、柱に取り付く梁の曲げ耐力の和の 1.5 倍以上であること。
- 1階の柱がSTKR材(JIS G3466)の場合には、地震力により柱の脚部に生じる力の大きさを柱はり接合形式および鋼管の種類に応じて規定の割増しを行い許容応力度の検討を行うこと。
- 柱および梁材の幅厚比が規定値を満足すること。
- 地上部分の塔状比が4を超えないこと。
- 構造耐力上支障のある急激な耐力の低下を生ずるおそれがないことを確かめるため、以下の検討を行う。
- 柱および梁の仕口部は、保有耐力接合とすること。
- 柱継手部および梁の継手部は、保有耐力接合とすること。
- 梁は、保有耐力横補剛を行うこと。
- 柱脚部と基礎との接合部は、十分な強度または靭性を確保すること。
RC造建築物等に関する基準
(昭55建告第1791号 第3)
- RC造ルート2の設計では、剛性率および偏心率の点で大きな問題のない建築物を対象に、耐力壁および柱等の必要量の定めのほか、靭性確保の観点から、一定の割増しを行った設計用応力による検討が求められているため、本規定を満たす建築物は一定水準以上の耐力または靭性を有することとなります。
- 当該基準では、以下の内容について検討が必要です。
- 耐震強度の確保:耐力壁および柱の水平断面積を確保すること。
- 靭性の確保:部材の靭性確保のため、地震力によって生じるせん断力を割増しした設計用せん断力によって、せん断破壊等による構造耐力上支障のある急激な耐力の低下を生じないことを確かめること。
- 塔状比の確認:地上部分の塔状比が4を超えないことを確かめること。