SN材とは
2022.06.16
建築構造用圧延鋼材 JIS G 3136
- SN材とは、Steel New材の略称です。
- 従前は、建築構造用には一般構造用圧延鋼材SS400(JIS G 3101)や溶接構造用圧延鋼材SM490A(JIS G 3106)が主に使用されてきましたが、これらは、建築以外の一般的な用途にも用いられるため、化学成分や機械的性質などの規定項目は比較的少ない鋼材でもありました。
- 昭和56年6月に新耐震設計法が施行・導入されてから、鉄骨造建築物では鋼材の塑性変形能力の確保、つまり、建築構造物の鋼材には、所定の応力で降伏することと、降伏後の変形性能が確保されることが求められるようになりました。
- その後、1994年の兵庫県南部地震での過大な引張負荷による溶接部脆性破壊や開裂問題など、建築鋼材特有の溶接性を重要視し、従来使用していたSS材やSM材よりも高い耐震性を持った建築構造用圧延鋼材(SN材)がJIS規格化されました。
- SN材には、「降伏点または耐力・降伏比の上限、シャルピー吸収エネルギー値、板厚方向の絞り値」などが厳しく規定されており、いずれの項目も耐震性を見るための重要な指標となっています。
強度
- 引張強さの下限値として、400N級と490N級があります。
種類
- A、B、Cの3種類があります。
- ただし、A種には490N級はありません。
特徴
A種
- 降伏点および引張強さの下限値などが規定されています。
- 非構造部材など、弾性範囲で使用され、溶接を行わない部材・部位に使用します。
B種
- 塑性変形性能と溶接性を保証する鋼材で、構造耐力上主要な部分に使用されます。
- 炭素含有量の多い鋼材は、溶接には不向きなため、溶接性に関して、炭素量を増やさず、ケイ素(シリコン)やマンガンなどの他の元素を混入して強度を高めています。
- これら混入するの炭素以外の元素も、硬化に対して影響するので、その程度を炭素量に換算し、炭素当量として鋼材の溶接性の確保の目安としています。
- 塑性変形性能と溶接性を確保するために、A種の規定に加えて、以下の内容について規定されています。
- 炭素当量または溶接割れ感受性組成
- 降伏点または耐力の上限値(t≧12㎜)
- 降伏比の上限値
- シャルピー衝撃試験の吸収エネルギー量
C種
- 板厚方向の性能を規定した鋼材です。
- 箱型断面柱のスキンプレートや通し柱のダイヤフラムなど、溶接加工時を含めて板厚方向に大きな引っ張り力を受ける部材又は部位に使用されます。
- B種の規定に加えて、以下の内容について規定されています。
- 板厚方向の性能(絞り値の下限値)
SN材の規定概要